【イベント・レポート】Cream(クリーム)10月号発売記念イベント 椿野ゆうこさん握手会(秋葉原)
はじめに
去る9月6日(金)、東京・秋葉原の書泉ブックタワーさんにて、「Cream(クリーム)10月号発売記念イベント 椿野ゆうこさん握手会」が行われました。
当日の東京は、今週前半までの大雨はどこへやら、朝から近づく秋の気配を感じさせる雲ひとつないさわやかな青空が広がり、その一方で、気温はぐんぐん上がって汗ばむような暑さとなり、まさに絶好のイベント日和でした。
きっとファンの皆さんの想いが天に通じたのでしょう。
椿野(つばきの)ゆうこさんは、東京を拠点として活動するアイドル・グループ「ひめもすオーケストラ(略称:ひめオケ)」のリーダー(赤色担当)で、京都出身の24歳。
ゆうこさんのプロフィールについては、過去5回のイベント・レポートに詳しく書きましたので、ぜひそちらをご覧下さい。
『クリーム2023年12月号』椿野ゆうこさんイベント・レポート
『クリーム2024年2月号』椿野ゆうこさんイベント・レポート
『クリーム2024年4月号』椿野ゆうこさんイベント・レポート(東京編)
『クリーム2024年4月号』椿野ゆうこさんイベント・レポート(大阪編)
『クリーム2024年6月号』椿野ゆうこさんイベント・レポート(名古屋編)
これまでのイベント・レポートで、既に単行本1冊分くらい(約7万5000字)の文章を書きました。
我ながら、「よくも毎回、こんなに書くことがあるものだ」と思ってしまいますが、それがあるんですねえ。
常に前向きに走り続けるゆうこさんは、どんどん新しい題材(ネタ)を提供して下さいます。
お陰様で、このレポートはご本人やファンの方からたくさんの反響をいただいており、本当にありがたい限りです。
前号(『クリーム2024年8月号』)は、ゆうこさんのグラビア掲載がなく、イベントも開催しなかったので、レポートもお休みでした。
しかし、前号には、毎回大好評の、本誌副編集長・西永彩奈さんとの対談コーナー「彩奈の部屋」に、ゆうこさんがご登場。
あれこれと興味深いお話しを聞かせて下さいました。
誌面に掲載されているほかに、DVDに約40分に渡って西永さんとの対談が収録されています。
グラビアのウラ話しなども、お二人共通の話題として大いに盛り上がって、大変面白かったのですが、僕はむしろ、ゆうこさんの「影」の部分と言うか、「普段、こんなに天使のように朗らかなゆうこさんが、実はこんなに色々と苦労されているんだ」というのが会話の端々に垣間見えて、強く心に響きました。
敢えて何のことかは書きません。
気になる方は、ぜひ前号のDVDをご覧になって下さい。
祝「ひめオケ」リーダー就任!
イベント・レポートをお休みしている間に、ゆうこさんにとって大きな出来事が幾つかありました。
その一つが、所属されている「ひめオケ」さんのリーダーに就任されたことです。
僕は全くアイドルには詳しくなくて、「ひめオケ」さんを知ったのも、恥ずかしながら『クリーム』にゆうこさんと百瀬せいなさんが出て下さった(2023年10月号)からなのですが、その時点でリーダーは前任の実咲(みさき)まゆさんだったので、僕の中ではずっと実咲さん=「ひめオケ」さんのリーダーという認識でした。
おそらく、「ひめオケ」さんをご存じのほとんどの方がそうでしょう。
以前、太田プロデューサーがインタビューの中で、初期メンバーではないのに実咲さんをリーダーに選んだ理由は「アイドルを仕事と思ってしっかりと取り組める」「他のメンバーの見本になる部分も多かった」からとおっしゃっていました。
そして、その人選の結果として「自分がリーダーという自覚をもってやってくれているなと思っています」と。
僕が実咲さんとお仕事でご一緒したのは、今年4月にソフマップさんで『クリーム2024年4月号』の発売記念イベントを行なった時だけですが、そのたった一回で、非常にしっかりされた方だということがよくわかりました。
僕が予めプロデューサーさんにお送りしたトークショーの台本を元に、わざわざ手描きのフリップを作って下さったり、イベント開始前の打ち合わせの時も、実咲さんお一人にお伝えすれば、他のメンバーさんにもきちんと話しが通っていたり。
トークショーの進行役も、全く危なげなく務めて下さいましたし、「やはり、ひめオケさんのリーダーは名実ともに実咲さんなんだなあ」と思いました。
その実咲さんが今年7月に「ひめオケ」さんを卒業され、後任のリーダーとして、ゆうこさんが選ばれたのです。
ゆうこさんは「ひめオケ」さんの唯一の初期メンバーですし、その人選自体は極めて順当で、僕には何も驚きはありませんでした。
けれども、ゆうこさんご本人は次のようにおっしゃっています。
「リーダー就任のお話しを聞いた時、私は元々、全然リーダーというタイプじゃないし、これまでの人生でリーダーを務めた経験もないので、『私で大丈夫かな』というのが正直な気持ちでした。」
確かに、ゆうこさんは「みんなをまとめる」とか「私について来て」という感じではないかも知れません。
しかしながら、アイドルというお仕事に賭ける情熱については、どなたにも決して負けないと思います。
これは、太田プロデューサーが挙げるリーダーの条件「アイドルを仕事と思ってしっかりと取り組める」に十二分に合致するのではないでしょうか。
また、以前、百瀬さんにそれとなくお話しをうかがったことがあるのですが、ゆうこさんに大変敬意を払っていらっしゃいました。
そりゃあ、これだけ努力家のゆうこさんですから、誰でも尊敬しますよね。
「熱いファンの皆さんがいっしょなので、がんばれます! もっと素敵なグループにして、もっと成長できるようにがんばります!」と決意を表明して下さったゆうこさん。
メンバーさんから尊敬され、常にファンの皆さんのことを第一に考えるゆうこさんこそ、ひめオケさんの新しいリーダーにふさわしいでしょう。
リーダーという職務を通じて、グループ全体と共に、ご自分のことをも、さらに磨き上げて下さると期待しております。
祝・地上波テレビ進出!
これまでに何度も書きましたが、ゆうこさんは超人的な努力の結果、今年3月、難関の国家資格である気象予報士試験に合格され、気象庁にも登録して、晴れて気象予報士となられました。
何と【現役女性アイドルで唯一の気象予報士】なのだそうです。
アイドル活動に全身全霊で打ち込みながら、そんな難しい資格を取得されてしまっただけでも、空恐ろしいことなのですが。
このたび、ついに地上波テレビの情報番組でお天気コーナーを担当されることが決まりました。
それが9月30日(月)7:00からTOKYO MX(9ch)で始まる新番組「おはリナ」で、しかも、週2回のレギュラー出演です。
おめでとうございます!
かねてより「朝のお天気番組に出て、みんなに朝の元気をお届けする!が夢の一つでもあります」とおっしゃっていましたが、まさかこんなに早く実現するとは!
「まだ新人で研修中の身ですし、気象予報士として力不足な中で選んでいただいたので、すごくびっくりしています!」とゆうこさん。
先日、気象予報士のお仕事に関してのみ、株式会社ウェザーマップに所属することを発表されました。
ウェザーマップさんは、気象予報士の森朗さんが代表を務める気象予報会社で、気象予報、放送メディアでの気象解説、インターネットでの気象情報配信などの気象業務全般を取り扱われています。
同社HPによると、100名以上の気象予報士さんが所属されているそうです。
そして、我らがゆうこさんのお名前もHPに載っています! スゴイ!
「私が出演する曜日などの具体的なことは、まだ決まっていないのですが…。番組で話す内容は毎回、自分で考えます。もちろん、サポートして下さる方はいらっしゃいますが。8分間の放送の原稿を書くのに5時間もかかりました。画面に出る前の準備が大変なんです。天気図も自分で書いています。日付けと文字を入力すると簡単にCGを作れるWebツールがウェザーマップの社内にあるのですが、それを使いこなすのが大変でした…。」
よく勘違いされている方がいらっしゃいますが、ゆうこさんは単なる「お天気お姉さん」ではありません。
お天気お姉さんは原稿を読むだけなので、資格がなくてもなれますが、ゆうこさんは難関の国家試験をパスされ、気象庁に正式に登録されている「気象予報士」さんなのです。
テレビ番組で使われている天気図まで気象予報士さんが作っていらっしゃるとは、ゆうこさんからお話をうかがうまで全く知りませんでした。
「もうちょっとプロ感を出したいです。皆さんにわかりやすく、楽しい朝をお届けできるようにしたいです! 実は、方言も禁止されました。京都弁が出ちゃうんで…。」
いやいや、まだまだこれからじゃないですか。
それに、僕も京都出身なので、京都弁は捨てないで欲しいなあ。
京都弁を話す女の子はウケがいいですよ~(男は知らんけど)。
「よく聞かれるんですけど、アイドル活動は続けますっ!! ここ、強調しといて下さい! 今回、テレビのレギュラーに選んでいただいたのは、ファンの皆さんの力がすごく大きいんです! SNSのフォロワー数が多くて、ファンの方がいるので、まだ新人なのに選んでいただけたと思っています。ありがとうございます! ファンの方に支えられてます!」
本当に、どこまでもファンの方を大切にされるゆうこさんです。
「テレビの番組をきっかけに、アイドルとしての私のことも知っていただいて、ライブにも来て下さる方が増えればうれしいです!(気象予報士を)アイドルとしての武器にしたいんです! ライブには這ってでも出ます!」
これを聞いて僕は、女手一つで僕を育ててくれた亡き母が生前、「仕事には這ってでも行くで!」と言っていたのを思い出しました。
やっぱり「京都の女」やなあ…。
僕はもう10年近く『クリーム』のイベントでたくさんのアイドルさんとお会いして来ましたが、こんな方は初めてです。
まさに「十年に一人の逸材」!
ほとんどの場合、「夢」というのは漠然と見るだけのものです。
僕は趣味が「辞書集め」なので、老後の夢は「辞書カフェを開くことです」などと公言していますが、本気で実現するとは思っていません。
ところが、ゆうこさんは夢に向けて具体的に道筋を描き、努力して、実現されてしまうのがスゴイです。
怠惰な僕の辞書には「努力」という文字がないので、ゆうこさんを少しは見習わないといけませんね。
「今後、皆さんに見てもらうだけじゃなく、気象予報士として参加型の企画も考えているので、ぜひ参加して下さい! 詳細は、まもなく発表します!」
気象予報士として、そしてアイドルとして、ゆうこさんの今後のご活躍を心から祈っております。
【※ここからは創作コーナーです。長いので、興味のない方は飛ばして下さい。】
『椿の花が咲く頃に』
第1回:出会い
夕暮れ時の高田馬場は、駅へと足早に向かうサラリーマンや、ロータリーで待ち合わせをする学生達で賑わっていた。
僕は駅の手前にある居酒屋へ向かっている。
今日はサークルの新歓飲み会があるのだ。
この春、僕はたまたま合格した都内の某私立大学の文学部に入学するため、京都から上京した。
京都には大学がたくさんあるのに、僕が東京の大学にこだわったのは、灰色の高校生活の記憶を自分の中から消し去りたかったからだ。
通っていた高校は公立の中途半端な進学校だったが、僕は学校の成績が悪かったので、いつもクラスの連中からバカにされていた。
英語も数学も赤点スレスレ。
唯一、国語だけは得意だったが、国語の成績が良くても受験には役立たない。
英語や数学の偏差値が高いヤツがここではヒーローになる。
偏差値によってクラス内に生じるヒエラルキー。
こういう雰囲気が、僕は心底イヤだった。
夏休みには他の連中と同じように、堀川通り沿いにあるS予備校の自習室に通ったが、周りが一生懸命共通テストの問題集を解いている中で、僕だけ岩波新書を読む。
遅れて発症した中二病だろうか。
とにかく、英単語やら世界史の年号やらの暗記をひたすら繰り返すだけの無味乾燥な受験勉強には、何の意味も見出せなかったのだ。
今思えば、完全に受験を舐めていた。
もっとも、今の大学には、国語と小論文のみで受けられる特色入試で合格したから、結果的にはそれで良かったのだけれど。
高校は共学だったが、僕は女の子にも興味がなかった。
と言っても、もちろん男が好きなわけではない。
クラスの女子とは全く接点がなく、ほとんど誰とも口を聞いたことがなかったからだ。
いや、女子だけじゃなく、男子とも丸っきり話しが合わなかった。
僕は父親の影響からか、考え方が古臭いらしい。
僕のオヤジは、大阪の小さな出版社で編集の仕事をしている。
詳しくは教えてくれないが、アイドルのライブを取材して記事を書いたりしていると言っていた。
若い頃は映画監督を目指していたらしく、「超」の付く映画好きで、古今東西の名作映画のDVDやBlu-rayを1000枚以上も持っている。
尊敬する監督はスタンリー・キューブリックで、彼の代表作『2001年宇宙の旅』のBlu-rayを、僕は子供の頃から何十回も見せられて育った。
だから、この映画の音楽も、セリフも、カット割りも、僕の頭の中に深く刻み込まれている。
ある時、オヤジの受け売りで「『2001年宇宙の旅』は映画史上の最高傑作なんや」と、クラスの自称「映画好き」に話してみたことがあった。
すると、「何やねん? そんな古い映画、知らんわ! それよりも『ミ○ション・インポ○シブル』観に行かへんか?」という反応。
「ああ、トム・クル○ズがあんまり好きやないんや。」
「何でやねん? カッコええやん!」
トム・クル○ズが駆け出しの頃に出演した映画『ハスラー2』を、オヤジと一緒に自宅で見た時のこと。
オヤジは「主演のポール・ニューマンの貫禄と比べたらなあ、トム・クル○ズなんか、まだ若造や!」と言い放った。
自分よりも遥かに年上の、オリンピックの閉会式にも出た世界的大スターを「若造」って。
でも、この映画の中では、彼は確かに「若造」に見えた。
オヤジの言うことは、たくさんの映画を見て来ただけあって、いちいち説得力がある。
僕は成長する過程で、すっかりオヤジに感化されてしまった。
こんな調子だから、クラスの連中と会話が噛み合うはずがない。
大学では、映画研究会というサークルに入ることにした。
この大学の映画研究会は100年以上の歴史があって、有名な映画監督やシナリオライターを何人も輩出しているという。
当然ながら、僕にはそんな才能はないけれど、ここならば、僕と話しが合う仲間も見つけられるんじゃないかと思ったのだ。
居酒屋に着くと、貸し切りの和室には、既に20人くらいのメンバーが陣取っていて、先輩方は隣同士でとりとめもなく話している。
所在無げにぽつねんと座っている数人が新入生なのだろう。
僕は、知っている先輩はいないかと室内を見渡した。
「おお! 〇〇くん!」
部屋の右側の一番奥に座っている、ひょろりとしてメガネをかけた先輩が僕に気付いた。
僕は、この飲み会より前に何度か部室に顔を出していたので、顔見知りの先輩も何人かいる。
「そこ、空いてる席に適当に座りなよ。」
彼は法学部の4年生で、自分でシナリオを書いて映像作品をつくっているらしい。
その隣の席に、淡いクリーム色の地に紺色の花柄が散りばめられた清楚なワンピースを着た、黒髪の小柄な女の子が腰掛けていた。
大きな瞳を輝かせて、熱心に先輩方の話しに耳を傾けている。
服装もメイクも全然派手な感じではないのだが、春の陽だまりを思わせるような優しい微笑みを浮かべていて、右頬にくっきりと刻まれたえくぼがとても印象的だ。
ふにっと目尻を下げた彼女の、屈託のない柔らかな笑顔が、周囲の人達を自然と明るく照らし出している。
こんな幸せそうな雰囲気をたたえた女の子には、これまでの僕の人生で一度もお目に掛かったことがない。
「劇団に所属しているのかな? それとも、アイドルか何か? 可愛いなあ、さすが東京の大学や。あの子も新入生なのかな?」
映画サークルでは、可愛い女の子は「キミを主人公にしてシナリオを書くよ」とか「君がヒロインの映画を撮ろう」とか言って口説かれるのだそうだ。
その光景が今、まさに僕の目の前で繰り広げられている。
僕が入り口の近くの席に座ると、ほどなくして、飲み会が始まった。
幹事長の挨拶、乾杯に続いて、学年が上の先輩から順に自己紹介をする。
そして、新入生にも順番が回って来た。
ここの大学では、昔から飲み会での自己紹介の口上が決まっている。
本人が立ち上がって、会場に「学生注目!」と呼び掛けると、会場からは声を揃えて「何だー?」と返す。
新入生も、慣れなくてぎこちないながら、先輩を真似て自己紹介を行なった。
いよいよ、さっきの女の子の番だ。
「学生ちゅーもーく!」
「なんだ~~~!?」
それまでガヤガヤしていた会場が、今年の新入生の中でも圧倒的に可憐な女子学生が語り始めると、一瞬で静かになる。
彼女は何だか、声まで愛らしい感じだ。
「わたくし、京都府立〇〇高等学校出身!」
「めいもん!!」
へえ、あの子、京都出身なんだ。
しかも、〇〇高校って、超進学校やん!
「現在、××大学理工学部理学科地球科学専修1年、つばきのゆうこと申します!」
うわ、理工学部なんや! おりこうさんやな~、などと思ってから、こんなしょーもないことが浮かんでしまう自分のセンスのなさがイヤになった。
つばきのさんって言うんや。
「椿野」って書くんかな?
「ゆうこ」か。
古風で奥ゆかしい名前やな。
以前、実家でオヤジが酔っ払って「名前に子の付く女の子は賢い子が多い。特に『ゆうこ』がいちばん賢い」とのたまっていたことがある。
「ふ~ん、いったい誰のことなんやろな~?」名前に子の付かないオフクロは、途端に不機嫌になった。
オヤジの初恋の人なんだろうか?
僕は一人っ子なので、こういう時、板挟みになって困る。
オフクロだって、関西の名の通った大学を出ているのだから、それなりに賢いのではないかと思うが。
僕の頭の中で様々な思いがぐるぐると駈け巡った。
いや、僕だけじゃない。
会場内の誰もが、僕と同じように、彼女にメロメロになっているようだった。
それから、僕も自己紹介をしたのだけれど、そこだけ記憶がすっかり飛んでしまっている。
元々、人前で話すのは苦手だし、椿野さんと違って、ちっとも名門じゃない僕の出身校を、会場全体から「名門!」と言われたので、気恥ずかしくて、穴があったら入りたい気分だった。
飲み会が進むにつれ、次第に座っている席の位置も崩れて来る。
みんなあちこちに移動して、色んな人に話し掛けたりするようになるからだ。
僕は隣の席の、商学部の3年という小太りな先輩と、好きな映画の話しなんかをしていた。
「へえ、キューブリックが好きって、なかなか渋い趣味してるねえ。ここのサークルも、大昔の先輩は皆、フェリーニだのゴダールだのを崇拝してたらしいけど、今はそんなヤツはいない。ボクは『シン・ゴジラ』を観てから、ずっと東宝特撮にハマっているよ。」
なるほど、いかにもオタク然とした風采の先輩だった。
ここでは、古い映画の話しをしてドン引きされることもない。
その刹那、部屋の向こう側から、椿野さんが立ち上がって、こちらのほうに向かって来るのが僕の目に入った。
誰か、先輩に挨拶でもするのかな?
あれ? 僕の前に来た。
立ち止まった。
え?
「なあ、〇〇くんって、京都出身なん?」
「え、あ、はい…。」
うわ、椿野さんが僕に話し掛けて来た!
「私も京都出身やねん。よろしくね!」
椿野さんが僕に微笑んでいる!
さっきは遠巻きからだったが、近くで見た彼女は、はっと息を呑むほどキレイだった。
まぶし過ぎて、思わず目を逸らしてしまう。
これまで女の子とまともに話したことのない僕が突然、アイドルみたいにキュートなルックスの子に笑顔で話し掛けられても、どうすればいいかわからず、ただ戸惑うばかりだった。
僕のすべての血液が、まるで蒸留したアルコールがガラス管の中を流れるように、沸騰して体中を駆け巡っている。
僕の頬は、きっと上気して真っ赤になっているに違いない。
「恋したら雲の流れも速く 騒がしい風が吹き はぐれそうな心があわててる」
オヤジが好きでよく口ずさんでいた来生たかおという昔のアーティストの歌が、僕の頭の中でリフレインしていた。
何だろう、この不思議な感覚は?
これが、もしかして恋なのか?
春の訪れとともに、これまで暗く冷たかった僕の人生にも、ほのかに明るい光が差し込んで来るような予感がした。
(つづく…ウソです)
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体などとは一切関係ありません。
【※創作コーナー終わり】
祝『クリーム』2回目の表紙・巻頭!
今回のイベントは、ゆうこさんの2回目の『クリーム』表紙・巻頭を記念したものです。
ゆうこさんは、昨年の『クリーム10月号』で同じグループの百瀬せいなさんと一緒に初めて本誌に登場。
続く『クリーム12月号』では、早くも裏表紙・巻末に。
さらに、今年の『クリーム2月号』には、3度目の登場で表紙・巻頭に大抜擢されました。
初登場から3号目での表紙・巻頭は、「5号連続表紙」という空前絶後の金字塔を打ち建てた、『クリーム』のレジェンドである、あの天羽希純さん(元READY TO KISS、現#2i2)と同じペースです。
その後も毎号、欠かさず掲載が続き、レギュラーと共に「絶対的エース」のポジションも確立。
編集部内でも「ゆうこさんをもう一度表紙に」という機運が高まり、今号で再び表紙・巻頭を務められることになったのでした。
ゆうこさんのチェキ付き『クリーム』は毎回、名古屋・大阪を含むすべての取扱店さんで、ほんの数日のうちに完売しています。
今回は、ゆうこさんの『クリーム』2回目の表紙・巻頭記念イベントということで、事前にご本人のSNSなどで、それはそれは熱心に告知して下さいました。
その甲斐あって、限定2名のプレミアムな10冊券Aと、同じく限定2名の7冊券、さらに、限定3名の5冊券はメール受付を開始するや、瞬く間に完売!
残る10冊券B(限定2名)も、あれよあれよと言う間に完売!
当日もたくさんのファンの方がいらっしゃって、用意した当日券も、ほとんど完売の勢いでした。
何ということでしょうか!
その結果、平日の『クリーム』のイベントとしては、今年のトップ3に入る参加者数となりました。
ありがとうございます!
これも、ゆうこさんが普段からファンの方との交流を大切にされているからこそでしょう。
ゆうこさんはイベント当日、「おはようございまーす!」と元気いっぱいにご挨拶されながら会場入りされました。
まずは、「テレビ出演決定おめでとうございます!」「ありがとうございます!」というやり取り。
それから、「2回目の表紙・巻頭になって、いかがですか?」と水を向けると。
「まさか2度目の表紙になれると思ってなかったので、本当にびっくりしています。すごくうれしいです! ファンの方の熱量がクリームさんに伝わったんじゃないかと思います。チェキ付きの『クリーム』さんを買っていただいたり、イベントに参加していただいたり、それから前回の私の表紙号(『クリーム2024年2月号』)のAmazonさんでの売り上げを歴代1位にしていただいたり、たくさん盛り上げていただいたおかげで、夢の2回目がかないました! 野望がかなってうれしかったです! ありがとうございます!」
今回は、ゆうこさんの表紙記念イベントのため、事前に書泉さんのイベントご担当者さんと相談して、ある「サプライズ」を用意していました。
告知でも「18時頃に店内にいると、何かいいことあるかも…」と匂わせていたのですが…。
それは、ゆうこさんご本人による「館内放送」でした。
舞台などでは、演者さんが「まもなく開演です!」と館内放送をされることはよくありますね。
『クリーム』のイベントでは、前号(8月号)の一色春凛さんの表紙記念イベントの時に、書泉グランデさんで行いました。
しかし、書泉ブックタワーさんでは、ゆうこさんが初めてです。
ゆうこさんは会場入りされた後、メイクを済まされ、放送設備のある10Fのバックヤードへ。
18時になると同時に、我々関係者が見守る中、原稿を手にマイクを握られます。
「本日は書泉ブックタワーにご来店下さいまして、誠にありがとうございます。
イベントのご案内を申し上げます。
まもなく、18時30分より、9Fイベントホールにおきまして、【Cream(クリーム)10月号発売記念イベント 椿野ゆうこさん握手会】を開催致します。
当日券は、1冊券・2冊券・3冊券の3種類のみ、4Fレジカウンターにて発券中でございます。
皆様のお越しをお待ち申し上げております。
ひめもすオーケストラの椿野ゆうこでした!!!」
さすが、テレビのお天気キャスターを務めるために日々、アナウンスの練習に励まれているゆうこさん!
途中で詰まることも全くなく、流麗に原稿を読み上げられました。
最後にご自分のお名前を名乗るところだけは、いつものゆうこさんでしたが。
最初のアナウンスは堅過ぎて、ゆうこさんだと気付かない方もいらっしゃったかも知れないので、開始10分前の二度目の放送では、「普段のゆうこさんっぽくお願いします」と、原稿をアレンジして読んでいただきました。
「皆さん、こんにちは!
ひめもすオーケストラの椿野ゆうこです!
まもなく、18時30分から、9Fのイベントホールで、私が2回目の表紙・巻頭を務めさせていただいた『クリーム』さん10月号の発売記念握手会を行います!
当日券は、4Fのレジで発券中です!
みんなに会いたいな~、待ってるで~、来てな~!
椿野ゆうこでした~!」
今度は紛う方なきゆうこさん節で、一度目とは別人のよう。
いやあ、素晴らしい!
今回の「館内放送」について、ファンの皆さんからも「無事に聴けました」「そういうことか」などという反響がありました。
2回の館内放送の合間に、ゆうこさんは9F の控え室に戻って、お着替えや撮影など、必要な準備を大急ぎでこなされ、ついにイベント開始時間を迎えたのでした。
いよいよイベント開始(その1)
さて、いよいよイベントの始まり。
ゆうこさんは、ひめオケさんのバラエティーに富んだ楽曲がランダムに会場に流れる中、『クリーム10月号』の誌面で着たのと同じ、上は前立てがボタン留めの白無地の半袖セーラー服にベージュの紐ネクタイ、下はブルーのガンクラブチェックのプリーツミニスカートでご登場。
真夏(8月1日)に生まれたゆうこさんにぴったりの、何とも夏らしい制服です。
暦は9月。
まだまだ暑さは続いていますが、季節は確実に秋へと向かっています。
ゆうこさんには、きっと去り行く夏への郷愁があるのでしょう。
今号のトビラのキャッチ「あなたがいた夏を忘れない」をご覧になって、「いいですね!」とおっしゃいます。
もちろん、ゆうこさんが作詞されたソロ曲「あなたのいた夏」から採ったものです。
詩的な歌詞とみずみずしいメロディーに「アクア」な雰囲気の編曲が組み合わさり、若い頃のジェーン・バーキン(古くてすみません!)を彷彿とさせるゆうこさんのウィスパー・ボイスが耳にすこぶる心地良く響く、僕の大のお気に入り曲です。
「かなとこ雲現れて この後もしかしたらね 強い雨が降るかも」なんて歌詞は、気象予報士アイドルさんでなければ、まず書けないでしょう。
今回のイベントは、撮影&握手会。
購入冊数に応じて、特典が異なります。
すべての券種で、『クリーム10月号』のお渡し(※うち1冊にその場でサイン・宛て名・日付け入れ)があり、2冊券以上では、お客様のカメラまたはスマホでの撮影、2ショットチェキの撮影が可能。
さらに、3冊券以上ではチェキへのサイン入れ、5冊券以上では特製ハンカチタオルのお渡しと、お客様のカメラまたはスマホでゆうこさんの動画撮影、7冊券以上では、初の特典「2ショット撮影→新素材特殊紙(※ステッカー付き/A4サイズ)にプリント→その場でサイン入れ」、10冊券では、それに加えて、ゆうこさんの手作りアイスクリーム型布小物、または『クリーム10月号』表紙ポスター(A1サイズ)のプレゼントがあります。
何という豪華な特典でしょうか。
ゆうこさんは、常連のファンの方の顔と名前を完璧に把握していらっしゃいます。
ファンの方の近況も、SNSなどで確認して、詳細までご存じです。
最初は1冊券の方から。
「ありがとー!」ゆうこさんが両手を振って迎えます。
「これ、使って下さい」プレゼントを手渡すファンの方。
「ありがとー!」
ゆうこさんの何度も繰り返される「ありがとー!」は、文字だと音を表現できないのがもどかしいのですが、京都弁のイントネーションなのです(と、京都出身の筆者が解説してみる)。
「ありが・とー⤴」と語尾が上がります。
続いては常連の方です。
「あー、ありがとー! じゃーん! え、もう(『クリーム10月号』の)中、見てくれた? 今から見てくれるよね?」
「いつから?」
「え、番組(※ゆうこさんが週2回、お天気キャスターを務めるTOKYO MXの新番組『おはリナ』)? 番組はまだ始まってないから。10月から。」
やはり皆さん、これが一番のホット・トピックスですね。
当日券の方もいらっしゃいました。
「ありがとー! こないだぶり! DM(※ダイレクト・メール)もありがとー! めっちゃうれしかった!」
一人一人のファンの方と、前にいつ会ったのかをしっかりと覚えていらっしゃるゆうこさんです。
今度は、クマのぬいぐるみをお持ちの方。
「ありがとー!」
「おめでとう!」
「ありがとー、プレゼント!」
今回は、表紙とテレビ出演のお祝いとで、プレゼントをお持ちのファンの方もたくさんいらっしゃいました。
いよいよイベント開始(その2)
続いては2冊券の方です。
「ありがとー!」
「うん、下(※ブックタワーさんの4Fアイドル・コーナー)でチェキ付きの(『クリーム10月号』)も買った。」
ゆうこさんが本誌を開きながら解説されます。
「これがピンナップになってて、切って貼れるらしい。ぜひいっぱい切って貼って欲しい! ありがとー!」
ゆうこさんは前回の表紙(2024年2月号)の時も、ピンナップがいたくお気に入りでした。
今度は、お久しぶりの方です。
「どーも!」ノリのいいご挨拶でブースに入って来られたファンの方。
「ありがとー! おひさしぶりです~! 制服どう?」
「似合う、ミニスカ。」
「確かに。何かね、テニスっぽいスカートじゃない、これ?」
「ゴルファー見たかった。」
「あれもかわいい! いつかクリームさんで着たい! できるかな?」
ぜひ編集部にご提案下さい。
ゆうこさんなら、何でも似合うと思いますよ。
その次は、ゆうこさんに会うのは2回目という方です。
「ありがとー、来てくれて!」
「二度目ましてか。かわいい! めっちゃかわいい!」
「あとでゆっくり見て!」
「かわいい! あとさー、MXの番組、始まるでしょ。すごくない?」
「ありがとー! 見れるときに見て。」
「曜日、決まってんの?」
「まだ。これから。」
「楽しみにしてるよ。」
いやあ、本当に楽しみですね。
お仕事が終わってから駆け付けた方もいらっしゃいます。
「ありがとー、〇〇! お仕事おつかれさま!」ファンの方のことをねぎらうゆうこさん。
「(ゆうこさんが出る番組は)何時から?」
「朝の7時から。何時に家(うち)出る? 早起きしよー!」
そりゃもう皆さん、朝7時にはテレビの前で正座して待機されていますよ。
それから、当日券の方も。
「ありがとー! やっほー! 良かった~、間に合って~!」
「ありがとうございます!」
本当に、どんなファンの方のことも大切にされるゆうこさんですね。
いよいよイベント開始(その3)
ここからは3冊券の方です。
「おねがいしまーす!」
「ありがとー!」
「初めてです。」
「ね~、お名前は?」
「〇〇〇。」
「〇〇〇? 私のこと、知ってくれてた? 今日はお仕事?」
「今日は半分仕事で、秋葉原をウロウロしてた。」
「楽しかった、アキバ・ライフは? いいよね~、いいよね~! これからいっぱい仲良くしてね! よろしくね、ホントに!」
初めて会ったファンの方のハートをガッチリつかむゆうこさんの猛アタック。
これで皆さん、あっと言う間にゆうこさんの虜(とりこ)でしょう。
続いては、ゆうこさんのチェキ付き『クリーム』を何冊も購入して下さった方です。
「ありがとー、朝からたくさん!(販売店をSNSで)まとめようと思って、まとめられなかった。 今日、え、お仕事じゃないの? 今日からってこと? 私も知ってるよ。スーツがあればだいじょうぶ! ありがとー!」
「いえいえ。」
ゆうこさんは、本当にスーツがお好きですね。
以前、ブログに「私の好きな服装は男女ともにスーツですね〜〜」「スーツってなんだかいいかんじ!!かっこよいと思うんですよね〜!」と書いていらっしゃいました。
当日券の方もいらっしゃいます。
「ありがとー、来てくれて!」
「(ゆうこさんが出演する)番組、見れない日は録画するから。」
僕も朝7時台なら起きていますが、顔を洗ったり着替えたりしてバタバタしているので、テレビをつけながら同時に録画もしようと思っています。
今度は、中国ご出身の方のようです。
漢字四文字が大きくプリントされたTシャツを着ていらっしゃいます。
「ありがとー! おもしろいTシャツ着てるね! 漢字四文字のTシャツ? 私、中国語がんばってる。ウェイボー(※中国版のSNS)やってて。〇〇〇〇~(※中国語)! 上手?」
ゆうこさんは何と、中国語でもSNSに投稿されているのです。
グ〇グル翻訳などではなく、きちんと語学として勉強して文を書いていらっしゃいます。
大学で学んだ第二外国語はスペイン語だったそうですが。
これからの時代、アイドルさんもインターナショナルに発信しないといけないんでしょうね。
それにしても、ゆうこさんは一体どれだけ多才なのでしょうか。
僕なんか、母国語である日本語すら、なかなかマスターできずに苦しんでいるのに。
いやあ、本当にスゴイ!
語彙が貧困なので、「スゴイ」以外の形容詞が思い浮かびません。
いよいよイベント開始(その4)
続いては、5冊券の方です。
「あー、ありがとー! 今日、お仕事? おつかれさま! スーツじゃないけど。」
この方も、ゆうこさんがお天気キャスターを務められる番組のことを気にされています。
「ありがとねー、ホントに! 地域によっては見れないところとかある。良かったー!」
TOKYO MXの視聴エリアは、同局HPによると、「東京都全域と神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県の一部の約1500万世帯(2017年8月現在)が対象。(栃木県、群馬県、山梨県、静岡県の一部もケーブルテレビにより視聴可能)」とのことです。
次の方も、やはりTOKYO MXの視聴エリアのことを気に掛けていらっしゃいます。
「(私の番組)見れるよね? 東京?」
「いや、埼玉だけど。」
「埼玉は見れる?」
「見れるって。」
「時間帯は? 早起きして見てくれる? 何かねー、しゃべるのが上手になりたい!」
この方もスーツ姿です。
「平日はスーツで来てくれるの、うれしい! 椿野Tシャツをワイシャツの下に着て、うっすらと透けさせるの、難しい?」
苦笑いするファンの方…。
今度の方にも、ゆうこさんの愛は止まりません。
「ありがとー、ホンマに! ありがとー、来てくれて! ありがとー!」
「ありがとー!」を連呼するゆうこさん。
もう、お気持ちは十二分にファンの方に伝わっていることでしょう。
いよいよイベント開始(その5)
ここからは7冊券の方です。
やはり、MXの視聴エリアの話題が。
「MXは見れるんで。」
「見て欲しい。」
「やりようによっては何とか。」
「違法じゃなくてやり方あったら…。」
詳しくは書きませんが、視聴できないエリアでも見る方法は色々あるようですので、各自でお調べになってみて下さい。
続いては、常連の方です。
「ありがとー! 〇〇ちゃん、ありがとね! たくさん、ありがたかった!」
この方は、ゆうこさんが出演され、現在YouTubeで公開されているエモいショートムービー「初恋イチズ」の話題を。
僕も拝見しました。
ゆうこさんは普段、勉強ばかりしている優等生の役です。
ある時、同級生のカッコイイ男子に「恋の告白」をしたいと考えます。
でも、どうすれば良いのかわからないので、同じクラスの経験豊富な女子(※告白部部長!)に相談。
それが、彼女も好きで、過去に5回も告白して振られた相手だったので、さあ、どうする?というお話しなのです。
普通、恋する女の子と言えば、もっと夢見がちな感じだと思うのですが、ゆうこさんは違います。
堂々としていて、迷いがありません。
「告白部部長」が立てた作戦通りに行動すれば、必ず成功すると信じています。
この辺りが、とてもゆうこさんらしい役だなと思いました。
いよいよイベント開始(その6)
続いては、10冊券の方です。
「あー、〇〇、ありがとー! おつかれさま~!」
10冊券の方は特典がたくさんあるので、その分、ゆうこさんとたっぷりお話しができます(※詳しくは後述)。
次の方も常連の方です。
「ありがとねー、ホントに!」
常連の方が続きます。
「いいの、こんなにたくさん?」
「10冊券、買った。可愛いよ。」
「ありがとねー!」
「MX出るんだ?」
「うん。」
「毎日?」
「毎日じゃない。」
「何曜日?」
「まだわからない。」
「見ます。」
「ありがとー! ちょうど朝7時からだから。」
これまで『クリーム』のイベントで、こんなにテレビ番組の話題で持ち切りになったことはありません。
そもそも、地上波に出られるというのが、なかなかないことですから。
さらに、おなじみのファンの方が。
「プレゼント持って来たよ。」
「ありがとー!」
何か、ビンがたくさん入ったピンクの袋をゆうこさんに手渡すファンの方。
袋を透かして見ようとするお茶目なゆうこさん。
「今日、ダメじゃん!」となぜか不満そうなファンの方。
今日のゆうこさんは第二部のお着替えの関係で制服の下にインナーを着ていらっしゃるので、伸びをしてもおなかが見えません。
確かに、おなかがチラリと見えると色っぽいですが…。
「だめ?」
いえいえ、ゆうこさんは何でも絵になるから、いいんですよ。
チェキ&写真撮影タイム(その1)
2冊券以上の方は、お客様のカメラまたはスマホでの撮影及び2ショットチェキの撮影があります。
まずは、2ショットチェキの撮影から。
本日、チェキの撮影を担当するのは、何と『クリーム』副編集長の西永彩奈さんです!
「最近は、雑誌とかで紹介される時も、ちゃんと『クリーム』副編集長って肩書きを書いてくれるようになった」とおっしゃる西永さん。
西永さんが副編集長に就任したのが2022年6月で、かれこれ2年以上経っていますから、もはや定着したということでしょうか。
ゆうこさんは西永さんのことを「私のなかのスーパーレジェンド」「彩奈さんにこれからもついていきます!」と常々尊敬の眼差しで仰ぎ見ていらっしゃいます。
しかし、西永さんのスゴイところは、こういう時にあくまで裏方に徹すること。
書泉さんでの発売記念イベントにも何度もチェキ・スタッフとして参加しているので、あまりにナチュラル過ぎて、もう騒ぐ方もあまりいなくなりました。
時折、並んでいるファンの方がブースの入り口の隙間から中を見て、「あ、副編集長だ!」と驚かれることはありましたが。
そんな時、西永さんは「お、目が合っちゃった」とあくまで自然体を装います。
常連のファンの方には「覚えてるよ。前にもいたよね」と逆に声を掛けたり。
「え、うそ―!」と驚くファンの方。
さすが、グラビア・アイドルとして15年も現役で活動されているだけありますね。
ゆうこさんは、アイドルさんのイベントの定番である、お二人で片方ずつ丸めた手のひらを合わせてハートを作るポーズがお気に入り。
「行きまーす! はい、チーズ!」西永さんの掛け声に合わせて、ファンの方と仲良くフィルムに収まります。
「すてき!」うれしそうなゆうこさん。
中には「せっかくだから、これが入るように」と、握手会のカンバンを指差す方も。
「すごいよね! これ、作っていただいて!」ゆうこさんも大感激。
握手会のカンバンは毎回、書泉さんの親会社であるアニメイトのデザイナーさんが、タレントさんのプロフィールを参考にしてデザインされています。
チェキ&写真撮影タイム(その2)
続いては、お客様のカメラまたはスマホでの撮影です。
「あ、今日はケータイだ!」
「はい、3、2、1…。」
「ありがとー! いつもさー、カメラなのに、何で?」
「今日は1台だけ。」
ゆうこさんはファンの方のことを本当によくご覧になっています。
5冊券の方は1分間、7冊券の方は2分間、10冊券の方は何と3分間も撮影タイムが。
「あ、ガチカメラ!」
亡くなられたお父様の影響でカメラがお好きなゆうこさんは、ファンの方の一眼レフにすぐ反応されます。
長い撮影タイムの間、黙々とシャッターを切り続ける漢もいらっしゃいますが、ノリノリの方も。
「いいじゃん! いいじゃん、その表情! 来た! レッツ・スイーング!」
ゆうこさんはグラビア撮影で鍛えていらっしゃるだけあって、絵になるポーズを次々と繰り出されます。
「じゃーん!」振り向いてみたり。
「よいしょ!」しゃがんでみたり。
「私はホントにフリー素材だから」「画像フォルダー、いっぱいにしてね!」とファンの方を盛り立てます。
「あー、ちょっとケータイの具合が良くないよ」とつぶやく方には、すかさず「だいじょうぶ?」
もちろん、ファンの方のリクエストにも応えて下さいますよ。
「じゃあ、部活名を言うので、そのイメージでポーズを取って。最初は野球部。」
「むずかしー! かっとばせー!」
「続いてはサッカー部。」
「シュート!」
「続いてはバレー部。」
「レシーブ?」
「ナイスレシーブ! 続いてはテニス部。」
「あー、野球といっしょ?」
「バドミントン部。」
「テニスとの違いが…。」
スポーツがあまりお得意でないゆうこさん、なかなか苦戦されています。
「じゃあ、一番リアルにできそうな家庭科部で!」
ゆうこさんは高校時代、家庭科部に所属されていたのです。
「お裁縫してまーす。」
「何つくってんの?」
「何にしようかな~? リアルに作ったのはコースター。ビールつぎまーす!」
これは楽しそうですね!
動画撮影タイム
今回、ゆうこさんのイベントでは初めて導入した特典として「動画撮影タイム」があります。
5冊券の方は10秒間、7冊券の方は20秒間、10冊券の方は30秒間、ご自分のカメラまたはスマホでゆうこさんの動画を撮影可能です。
「〇〇ちゃーん! 待った? 帰ろうか?」
「〇〇、ありがとー、〇〇! じゃーん(一回転)! 制服どうですか?」
「おはよ! やあやあやあ、ゆうこやで! 〇〇、おはー!」
「〇〇~、おはよ~! おはよ~! なでなで。起きてなあ~!」
「来たよ~! どこ行こっか? こっちこっち! 今日も好きやで~!」
「ありがとー、アイス~! てへへ! いっぱいめしあがれ!」
もちろん、すべて即興なのですが、こうして見ると、なかなかレパートリーが豊富ですね。
しかも、きっちりと時間内に収めていらっしゃいます。
中には、こんなリクエストをする方も。
「じゃあ、お天気お姉さん風で。」
「おはようございまーす! 〇〇ちゃんはきっと今日、いいことがあるでしょー!」
さらに、「じゃあ、これ読んで」と紙を渡す方が。
「気象庁#$%&@+*・・・・!? めっちゃ噛み噛み! むずかしい!」
何と、有名な「東京特許許可局」をさらにハイレベルにしたような早口言葉でした。
ゆうこさん、キャスターですからね。
頑張りましょう!
2ショット撮影(※A4サイズ新素材特殊紙にプリント)
こちらも、今回から初めて導入した特典です。
7冊券以上の方は、ゆうこさんと2ショットを撮影し(※お客様の入らない1ショットへの変更は可能)、それをA4サイズの新素材特殊紙(※ステッカー付き)にプリントして、ゆうこさんがサインを入れた上でお渡しします。
撮影を担当するのは、『クリーム』のイベントの特典グッズを毎回デザインしている弊社編集のIです。
2ショットチェキと同じような感じですが、チェキと比べてメリットは「サイズが大きいこと」。
これまで、撮影会などでご自分が撮影された写真をA4サイズの印画紙にプリントして、私物サイン用にお持ちになる方はいらっしゃいましたが、今回は書泉さんのご協力により、プリンターを使わせていただくことができたので、イベント当日に撮影した写真をその日のうちにお渡しすることが可能になりました。
プリント用の紙は、弊社と取引のある紙の業者さんのご紹介で入手したものです。
初めての試みなので、書泉さんと何度かテストを繰り返しました。
スマホで撮影した画像をそのままプリントすると、少し暗く写ってしまうので、必要な補正を施したり。
今後も、皆さんのご意見を伺いながら、まだまだ改良の余地があると思っております。
ゆうこさんには、テスト用に撮影・プリントしたものを事前にお見せしました。
それでは、実際に撮影してみましょう。
「A4新素材って、けっこうすごかったよ」とゆうこさん。
「撮りまーす!」編集Iの掛け声。
「ゆうこちゃん、もうちょっと右に寄って!」西永さんが叫びます。
カシャ。
「すごーい!」
「A4って、どれくらいの大きさ?」実はよくわかっていないゆうこさん。
A4サイズは、210×297ミリです。
それでは後ほど、プリントにゆうこさんがサインを入れてお渡しします。
特典グッズ&本のお渡し&握手
5冊券以上の方には、特製ハンカチタオルのお渡しがあります。
ウェディング・ドレス風の衣装を着てブーケを手にしたゆうこさんのハンカチタオル(200×200ミリ)は、まるで結婚式の引き出物のようです(※ちょっとセクシー過ぎ)。
「これ、すごくない? 使って!」
「えー、使わないでしょ、普通。」
「私、ぜんぜん気にしないタイプだから、顔ふいて~!」
「…。」
確かに、発注した業者のHPには「日常使用程度の洗濯には耐えられます」とありますが…。
10冊券Aの方には、ゆうこさん手作りのアイスクリーム型布小物を差し上げます。
ゆうこさんの手作りグッズは毎回、大好評ですので、今回もお願いしました。
「YUKO」と「大スキ」の2種類の刺しゅうがあり、先着順で選べます。
「じゃあ、こっちで」最初の方は「YUKO」のほうを選ばれました。
「ありがとー! これ、ポケットになっていて、ボールペンが入るサイズ。おはしケースにもいいかも。」
「マイはしを。」
「そうそう、ちょうどいいよ。何に使ってくれる?」
ファンの方が胸ポケットにさして、会場の窓ガラスに写してみました。
「インパクトでか~!」はしゃぐゆうこさん。
「すごい! これで職場に行ったら『どうしたんだ?』って言われる。」
「これをきっかけに私のことを!」
「ドン引きされるかも。」
10冊券Bの方には、『クリーム10月号』表紙ポスター(A1サイズ ※594×841ミリ)をプレゼント!
「これ、めっちゃデカいよ!」
持ち帰る時に折れ曲がったりしないよう、ポスター用紙管に入れてお渡し。
「筒に入れてくれるんだ」ファンの方も感心して下さいました。
それから、本誌へのサイン入れ。
すべての券種の方に、1冊はゆうこさんがその場で宛て名・サイン・日付けを入れて下さいます。
「下の名前は何だっけ?」
「〇〇。」
「本名? 本名?」
宛て名は下の名前(ファースト・ネーム)で、しかも本名で、というのが、ゆうこさんの一貫したこだわりです。
最初のイベントの時、ゆうこさんに下の名前を入れる理由を尋ねたところ、「そのほうがうれしくないですか?」と、さらりとお答えになります。
そりゃそうですね。
自分の推しのアイドルさんから下の名前でサインを入れてもらったら。
しかし、妻帯者の方はご自宅に持ち帰ると、色々大変かも知れません。
さらに、一冊一冊、赤色(※担当カラー)のマジックで心を込めてサイン入れ。
ローマ字の「Yuko」にスマイルマークを組み合わせた、シンプルながら、とてもかわいらしいサインです。
「今日は9月6日?」
「6日。」
日付けも忘れずに入れて下さいました。
そして、本のお渡し。
7冊券や10冊券の方は重いので大変です。
ファンの方も、事前にカバンを用意して来られました。
「ありがとー! 入る?」
「さすがに重いな。」
いよいよ、握手の時間がやってまいりました。
ゆうこさんがいそいそと両手を差し出される姿から、一人一人のファンの方への深い感謝の気持ちが伝わって来ます。
「ありがとー! またね! フフフ。お待ちしております! えへへ。」
ゆうこさんはファンの方の手をしっかりと握って、なかなか離そうとされません。
いったん離したかと思いきや、沈みゆくタイタニック号の楽団が解散した後に再び戻って来て演奏を始めたように、またファンの方の手を握られます。
こんなにずっと握手を続けるアイドルさんは、ほかに見たことがありません。
ファンの方にも、きっとゆうこさんの熱い想いは通じていることでしょう。
1~3冊券の方は以上で終了です。
5冊券以上の方には、このあと、2着目の衣装(私服)での2ショットチェキ撮影があります。
2ショットチェキ撮影(私服)
さて、「第二部」の始まりです。
ゆうこさんは、上はクリーム色の無地に襟元のこげ茶色の紐リボンがアクセントになった、長袖で袖口がふんわりと絞られた上品なブラウスに、下はベージュの地に茶色のウィンドウペーンのタイトなロングスカートという、秋を感じさせるシックな装いでご登場。
テーマは「彼女感のあるデート服」だそう。
ゆうこさんはお育ちが良いので、制服やステージ衣装とはまた違う、こういったお嬢様風の衣装もとてもお似合いです。
ここからは、5冊券以上の方のみが参加できる2着目衣装での2ショットチェキの撮影。
「ありがとー! この服、ちゃんと自分で買ったの! どう? いいでしょー?」
「可愛い! これまでになく可愛い!」
「これまでになく~!?」
ゆうこさんはスレンダーなので、ロングスカートが非常に映えます。
こんな素敵な格好で彼女が隣を歩いていたら、ドキドキが止まらなくて、デートも上の空になりそう。
7冊券以上の方には、先ほど撮影した2ショットがプリントされたA4サイズの新素材特殊紙に、ゆうこさんがサインを入れて下さいます。
「お願いします。」
「あ、すごい! うーわー、ホントだ! すごー! めっちゃええわ~、これ~!」
大きなサイズにプリントされた2ショット写真をご覧になって、ひたすら驚嘆の声を上げるゆうこさん。
裏面はステッカーになっています。
「すご! これ、シールになってる!」
「そうなんだ?」
「おうち広いから、どこにでも貼れるよね~?」
「こういうのは額縁に入れて飾るのでは?」
「パソコンの横に貼って! いや、めっちゃ楽しそう!」
こんなに喜んで下さると、我々も一生懸命準備した甲斐があります。
皆さん、極めて貴重な私服姿のゆうこさんとの会話を楽しみながら、ゆうこさんがその場でサインを入れて下さったチェキやプリントを受け取ったのでした。
最後は「ありがとー! じゃあね~! またね~! バイバーイ!」と両手を振り振り、にこやかにお見送り。
常にファンの方への気遣いを忘れないゆうこさんで、多くのファンの方に愛されるのも納得です。
こうして、イベントは無事終了。
天使のようなゆうこさんと、熱心なファンの皆さんのおかげで、素晴らしいイベントになりました。
ありがとうございます!
イベント終了後も、撮影などでとてもお忙しかったゆうこさんですが、終始笑顔を絶やさず、最後まで明るいテンションで乗り切られました。
まさに、アイドルの鑑ですね。
椿野ゆうこさん、ご参加下さいましたお客様、書泉ブックタワーさん、本当にありがとうございました。
今後も、『クリーム』発売記念イベントを企画しておりますので、どうぞよろしくお願いします。
【文責:販売部・大浜 ※事務所様確認済み】